9月2日(日) に佐渡トライアスロン Aタイプに参加してきました。
Swim 3.8km, Bike 190km, Run  42.2km
トータル 236km で日本最長を誇るトライアスロン。
佐渡が完走できれば何でもできる気がする。

今回は私にとって10回目のトライアスロン。
そして15回目のフルマラソン。
どちらもちょうど良い区切り・・・
それが日本最長の佐渡だなんて、これ以上の舞台はない。

前日は早く寝て、朝2時半に起床。(朝って言うのか?)
前日に宿の人に作ってもらった おにぎりを食べてレースの準備を整えます。

朝3時半くらいにバスに乗り大会会場へ・・・。
そこでトランジションの準備をしたり、
ボディマーキングでゼッケン番号をマジックで腕に書いてもらったりしました。

00100

それからスイムチェックやウォーミングアップを行ない
オープニングセレモニーへ・・・。
スタートの時間が刻一刻と迫ってきます。

あぁ とうとうこの時が来てしまったか?
本当に走るのか? 全然完走できるイメージが湧かない。
でも 初めての事をやる前から自信なんて付く訳がない。
昨年は宮古島も走った。
確かに今回は宮古島よりも距離は長いけど
あの時より体重も絞った。
夏の暑い中走り込みもした。自転車にも乗った。
スイムも 1.5km を30分台で泳げる様になった・・・。
よし、行ける。・・・ と自分に言い聞かせます。

ただ不安材料はいくつかあって、
昨年の宮古島は前月にフルマラソンを走っていたけど
今回はそれがない事・・・ だって今月は9月。
前月の8月にやっているマラソンなんて
オリンピックくらいしかない。
後はこの日の気温が例年にないくらいの暑さだと聞いていた事・・・。
そして前回の宮古島はかけがえのない友人と一緒に来て支えられたけど
今回は一人で来たという事・・・。

そしてとうとう スイムのスタートの時間がやって来ました。
スイムは 3.8km ・・・。今までに泳いだ事のない距離です。

計画では 1km を30分切るペースで泳ぎ、スイムを2時間以内で終える事・・・。
佐渡の制限時間は Swim 2時間半、Bike 8時間、Run 5時間の計15時間半。
だけど最後の Run 5時間 なんて絶対無理・・・。
だって私はフルマラソンを過去14回走って
5時間を切ったのが3回しかありません。それも Run だけで・・・
なので今回は Swim と Bike でいかに貯金を作るかがポイント。
宮古島での経験を踏まえると Run に6時間は欲しいから
Swim で30分貯金ができれば大分楽になる。

スタート後自分が Swim 遅いのは分かっているので
集団にできるだけ巻き込まれない様に
後ろの方からゆっくりと付いていきます。
それでも最初は後ろの方ながらも集団の中で泳いでいました。

佐渡の海は意外と透明度が高く
泳いでいて海底の様子が確認できました。
たまに海の底で魚とかが泳いでいます。

そんな中 いきなり腕がチクッとしました。
あれ? 何かに刺された?
そう言えばクラゲがいるって聞いていたっけ・・・。
なんかへこむなぁ。

Swim は 700m, 600m, 600m の三角形を
2周するコース。
昨年までは1周で 3.8km を泳ぐコースだったのですが
死亡事故もあって今年は2周コースにして
監視の数を増やしたみたいですね。

最初のコーナーを曲がった後、息継ぎをする時
横を見ると波が自分が進んでいる方向と
同じ方向に流れているのが確認できます。
あれ? これは追潮?
時間を確認すると確かにここまではいいペースで来ている。
・・・ という事は ・・・
第2コーナーを曲がった後、予想通りやってきました。逆潮。
しかし その強さは予想以上。
波が結構高くて 正面から波がぶつかっている感じ・・・。
何度も水を飲んでしまいました。からいよぉ。
最初の方は何とか集団について行って泳いでいたのだけど
この辺では完全に集団の外。

1周の 1.9km を終える直前に明らかにスピードの違う人達に
追い抜かれていきました。
あれ? 2周しかないのに1週差つけられた?

そして 1周の 1.9km がなんとか終わりました。
時間は1時間ちょっと過ぎ・・・予定よりちょっと時間オーバーしています。
2周目で取り戻せるか?

2周目に入る頃はスタート地点で
B タイプの人達がスタンバイしていました。
他にボランティアの人達もたくさんいて
声援を送ってもらい元気をもらいます。
水分も取って2周目スタート。

2周目も1周目にクラゲに刺されたところと
同じ様な場所でクラゲに刺されました。
しかも 今回は集団の外、一人旅。
クラゲに集中攻撃に合い 腕や顔や耳など
あちこち刺されました。
泳ぎが止まる程の痛みではないけど、でも心が折れそう。

最初の 700m はいいペース。
だけど 第一コーナーを曲がった後は
気づいたら全然違う方向に向かって泳いでいるという事が何度かありました。
ひょっとして流されている?
そして 第2コーナーを曲がった後は相変わらず
正面から波がやってきます。

そして Swim 終わってみれば回りに誰もいない。
トランジションに移っても自分のバイクがぽつんと一つある感じでした。

e0817500Swim 結果  2:17:55 (743位)
通過者 745人
棄権 2人
ビリから3番でした。

そして次は Bike。
3種目の中で一番好きな種目です。
Swim が計画よりも遅れた分、この Bike で取り戻せるか?

出だしはいいペース。
追い風もあると思うが時速 40km くらい。
最初 周りに人はいるがそれは B タイプの選手達・・・
分岐点を過ぎると周りに人が全然いなくなってしまいました。
これはスイムで大分遅れを取ったなぁ。

それでも 前に進んで行くと時々前方に人をみかけては
追い抜き順位を上げていきます。
何せ後ろにほとんど人がいないので
あとは抜くしかない。

・・・ とはいえ暑い。そして坂も多い。
話には聞いていて心の準備はしていたものの
元々暑さが苦手でエアコンが大好きという事もあり
かなり堪えます。

そして早くも 2~30km 地点付近でばててしまいました。
なんか意識も朦朧とする。
宮古島の時は 100km 地点でハンガーノックに陥ってしまった
経験もあり、補給食も小まめに取ろうとするが
全然体が受け付けません。
なんだよ。これじゃあの時以上に駄目じゃん。
せめて食えよ! 俺から食べるのを取ったら何が残るんだよ。

これは無理か?! リタイヤの4文字が頭の中をよぎります。
まだ自分はこれに出られるレベルではなかったのかもな?
佐渡は毎年あるし、また挑戦すればいいか?
じゃぁ やめるか? ・・・・・・ 自問自答。
・・・まだリタイヤは嫌だな。
完走できないにしても まだ時間はある。
A タイプのバイクコースは佐渡ヶ島をほぼ一周するコース・・・。
佐渡一周ができただけでも ここに来た価値はあるじゃないか。
せめてサイクリングを楽しもう。

そう考え直し前に進みます。
この時既にペースは落ち、一度追いつきかけた
他の選手にも再び引き離されてしまう始末。

私はこれまでトライアスロンのバイクで
エイドステーション(AS) や ウォーターステーション(WS)
で立ち止まった事はないのだけど
(いつも走りながらボトルを受け取っていました。)
今回は時間よりも できるだけ楽な状態で走れる方を選び
エイドステーションで立ち止まり
水分を十分にとって、また水をかけてもらい
熱くなった体を冷やします。

そして岩谷口の WS を過ぎた後、
約 60km 地点・・・あの有名な Z坂へ・・・。
そんなに急な坂ではないのですが
折り返し地点もあり ずっと登りが続きます。
ここで初めてフロントのギアをインナーに
ヒルクライムモード開始。
上へ・・・上へと登っていきます。
途中で滝を見る事もできました。
スタッフが途中で立っていて「頑張れ!」と
声をかけてくれます。
頭を下げて前に進んで少し経つと
同じ声でまた後ろの方で「頑張れ!」と声が聞こえます。
あれ? 後ろに人がいる?
ばててしまった後、抜く事は少なくなったとは言え
ここまで前の人を追い抜く事を続けていた自分にとって
後ろから人に迫られるのはこのレースでは初めての経験。
スイムの状況から考えると
バイクで自分が一度抜いた人だとは思うけど・・・
そして Z 坂を登りきった場所で抜かれて
下りで引き離されていきます。
あれ? 下りは得意なはずなのに引き離されている。
確かに下りは大好きだけど、今の自分は重力に任せて下っているだけ・・・。
そこに加速する余力は残っていない。駄目駄目だなぁ。

Z坂ばかりが有名ですが
下り切った後でまた結構大きな登りがありました。
うわぁ これはきつい。
途中応援してくれるおじさんがいて「ダイエットにちょうどいいな。」
と声をかけられました。
「ははっ」と笑顔で応えましたが・・・ダイエットにはきつすぎでしょう。
そして登った後は下りがあり鷲崎の AS に到着。

ここでも、水分を十分に取り
水をかけてもらい体を冷やします。
そして またペダルを漕ぎ始めると・・・・

あれ? なんかいつの間にか調子がいい。
ペダルがスムーズに前に進みます。
実はこの辺から追い風になっていて楽に進む事ができました。
前方には3人くらい人が見えましたが一気に抜いていきます。
ばてていた体がなんか持ち直してきました。
補給食も喉を通る様になり、今まで食べられなかった分を取り戻すかの様に
小まめに口に運んでいきます。

g1059020

なんか行けるかも・・・
一度諦めかけた完走ですが、ここで再び希望を持ち始めました。
え~と 計画では住吉の AS を12:00 までに (住吉の AS は制限時間が 13:00)
通過する事になっていたけど・・・
そう考えているうちに 80km 地点通過・・・ 時刻は11:30 を過ぎている・・・
住吉は 105km 地点だから・・・計画通りというのは無理だな。
だけどこのペースなら住吉より後で取り戻せる・・・。
こんなペースが最後まで持つ訳がない・・・だけど せめてできるだけ
長くもつ様に補給食をこまめに取ります。

かなり快調なペースで走れていたけど
その後浦川の WS でも立ち止まって水分をとり
体を冷やします。
ここは先に進むより、今の状態をできるだけ長く維持する事が優先。

100km を過ぎるとそれなりに走っている人も多くなってきました。
ようやく集団に追いついたか。
追いついたという事は・・・抜ける。
そして一気に抜き去り前へ・・・前へ・・・

そして住吉の AS 通過。
時刻は12時20分くらい。予定よりも20分オーバー。
だけど今のペースなら挽回は可能。
住吉の AS でも水分を取り 頭に水をかけてもらい
前に進みます。

住吉を越えると進路はやや東向きになり
風も東から吹いているので逆風。
ペダルが重くなってくるが脚はまだ動いてくれている。
DHバーにしがみつき風の抵抗を最小限に抑えます。
以前は DH バーを使う態勢は自分の腹が邪魔で
長時間もたなかったのですが、そこは佐渡
やはりそれなりに減量もしてきました。
(とは言ってもまだ 90kg くらいだけど)
その態勢で自転車をこぎつつ、少しずつ順位を上げていきます。

水津のWS (118km地点) 手前では少し坂がありました。
前半は苦戦していた坂ですが
今は脚が動いてくれているので、ある程度は勢いで登り
途中からフロントギアをインナーに切り替えます。
そして登り終わって 再びフロントギアをアウターに戻そうとすると・・・
あれ? 戻らない。トラブルか?
いろいろギアをいじってみます。
するとリアのギアを一番外側にすると、なんとかフロントギアを
アウターに戻す事ができました。
しかし切り替わる瞬間 足にズシンと来る・・・ (一番重い状態になるので)
これは今後できるだけフロントはアウターのままで行くとしよう。

それ以降は細かいアップダウンはあるものの
前半の様な大きな坂もなく
快調に進むことができました。
ヒルクライムは苦手なのですが、小さな登りは逆に得意。
平地の勢いのまま登り、そこで前の選手との差も一気につまります。
そして追い抜く、そういう事を繰り返し順調に順位を上げていきました。

こんなペース・・・ずっとはもたないんだろうなぁ。
ちょっとはペース落とした方がいいのかな?
・・・なんて途中考えていました。
でも前半の遅れを考えると、ここで少しでも挽回し
ランの時間を少しでも多く確保したい。
それに 今 とても楽しい・・・止まらない。
という訳でずっとそのままのペースを保ち続けていました。

でも 140km 地点くらいになると
徐々に脚に疲労が感じられる様になってきます。
限界が近いのかもな ・・・ 少しでも長くもってくれ・・・
そう考えながら WS でもらったボトルに入った水を
頭からかけ、そして脚にもかけます。

そうこうしているうちに 小木のAS に到着。
ここまでは何とかもってくれた。
小木は私が佐渡入りした時に降りた港・・・
そしてこの後は最後の難所 小木坂が待っています。
高低差140m は Z坂よりも大きい。
そして今回はそれが 160km 走った後に現れます。

最初はほとんど一人旅だったバイクも
ここまで来ると周りにそれなりに選手達もいました。、
自分がヒルクライムが苦手という事もあり
それなりに抜かれる覚悟はしました。

そして AS で水分補給し水で体を冷やし
ヒルクライム開始。
(140m くらいでヒルクライムとか言うな! という
声も聞こえてきそうですが。)
ボトルは水2本・・・両方とも満タンにしておきます。

抜かれる覚悟はしていましたが
後ろから追い抜かれる事なく前に進む事ができました。
だけど前の人に追いつく事もできない。
・・・ だけど小木坂の特徴は勾配の急な場所と
緩やかな場所が交互に現れる事。
最初は急な勾配だったけど、勾配が緩やかになったところで
シフトアップ・・・すると前を走っている 4, 5人の集団に追いつく事ができました。
そして前に行き 再び勾配が急になったところで また我慢。
勾配が緩やかになったら また前の選手に追いつく事ができました。
・・・ とはいえ やはりここは坂 やっぱりきつい。
小木の AS で満タンにしたボトルで小まめに
水分補給したり水を頭にかけて体を冷やします。
前の選手に追いつく事ができたという事で
今回 小木坂は Z坂よりも精神的に楽な状態で
のぞむ事ができました。

そして頂上を越えた後は一気に下り。
・・・ しかし下りとは言っても強い逆風。
スピードはそれほど出ません。
DHバーにしがみつき、出来るだけ風の抵抗を抑えます。

そして下った後は平地・・・。
逆風の中を DHバーにしがみつきながら前へ進みます。
ここまで来たらゴールまであと少し・・・。
できるだけランの時間を確保すべく
前へ前へと進みます。

バイクゴール近くになり商店街の中を走ると
既にたくさんの人がランで走っていました。
そして自分もバイクゴール・・・

Bike 結果  7:15:46 (293位)
スプリット(Swim + Bike)  9:33:41 (513位)
通過者 688人
棄権 57人

前半は我慢、後半取り戻すという展開でした。
いろいろあったけど終わってみれば230人抜き。

泣いても笑ってもあとはラン一つ。
全てはここにかかっている・・・。

スイムからバイクに移る時は周りに全然人がいない中で
一人さびしく準備をしていましたが、
今回はそれなりに周りに人がいます。
バイクを私の2つ隣りに置いている選手も丁度次の準備をしていて、

「疲れましたね。」
「頑張りましょう。」

といった他愛のない言葉を交わして
次のランに進みました。

時刻は午後3時半を少し過ぎたところ・・・。
残り時間は6時間を少し切っている。
普通のマラソン大会を考えれば制限時間6時間である事が多いし
ネットとグロスの差を考えれば実際には6時間走れない事がほとんど。
私は過去14回フルマラソンを走って リタイアは一度もないし、
普段の自分でランだけであれば完走は十分できる時間。

しかし、問題なのは 3.8km 泳いで、自転車で 190km 走ったこの状態で
どれだけのパフォーマンスが出せるか? という事。

だけど考えてみれば昨年の宮古島の時よりは余裕があるし
その時は佐渡よりも坂の多いランコースで自分はやり遂げた。
よし 大丈夫! ・・・ そう自分に言い聞かせます。
宮古島の経験は本当に大きい。

スタート後 間もなく ASがあり
水分補給、そしてオレンジを食べる。
食べ物はバナナもあるが、大分疲れているのか
バナナは喉を通らない。
そしてスポンジで体を冷やし Run 開始。

走り始めて手元の GPS で確認すると
だいたいペースは 7分/km を少し切るくらい。
ペースを見ると調子はいい。
宮古島の時の走り始めよりも速いペース。
しかし、足を前に出すのが結構つらく かなりの努力を要する。
うわぁ きついなぁ。
これを 42km 続けるのか? ・・・ 気の遠くなる様な距離。
脚の疲労に加え 時刻は3時半過ぎ・・・まだまだ暑い。
また別の日に走ってもいいから、今日はもう勘弁して欲しいな・・・
なんて事をふと考えてしまう。
だけど その様な事は当然許されるはずもない。
一度にやってゴールするからこそのアイアンマン。

宮古島の時の状況に比べたら全然楽じゃないか!
・・・ そう自分に言い聞かせ前に進みます。

バイクで最後の商店街でランの人達を見る事ができた様に
ランに入ってから商店街を走っている間
バイクで戻ってくる人達を見る事ができました。
自分より後ろ側でもまだまだゴールを目指している人達がいる。
自分の周りにも疲れた体に鞭打って走っている人達がいる。
辛いのは自分だけではない。

ランの AS はだいたい 2~3km 起きくらいにあって
それぞれに関門が設けられています。
歩いて間に合うくらいの時間的余裕はないので
AS の間はとにかく走る事を止めない。
その代わり AS では少し休憩を取ります。

食べ物はすでにあまり喉を通らなくなっているので
AS では必ずコーラーを飲んでいました。
走るにはエネルギーが必要だけど
今の状態ではコーラーが一番楽なエネルギー補給手段。
そして頭や背中に氷水をかけてもらい
熱くなった体を冷やします。
スポンジも貰って常に首の後ろに入れていました。

それで AS では生き返るのだけど
再度走り始めて暫く経つと やはり暑さで
意識が朦朧としてきます。

RN02228

ちょっと目をつむると、そのまま フッ と意識が
途切れてしまいそう。
このまま倒れこんで眠ってしまったら どんなに楽な事だろうか?・・・
なんて事を考えてしまいます。
・・・ じゃぁ そうするか?
・・・ 絶対に嫌だな。
ここまで来たんだ。絶対に完走する。

公に設置されている AS や WS はいくつかあったのだけど
佐渡の人が好意で私的に飲み物や食べ物を配っている場所も
結構ありました。
中にはホースで水をかけてくれる人もいて
そこでは頭から水をかけてもらいました。
スイカを配ってくれる人なんかもいて
スイカは喉を通ってくれたので、頂いて食べました。
AS 間の距離は 2~3 kmとはいえ、この暑さと疲労の中では
かなり長く感じます。
そうした途中にこういった好意にありつけるのは
本当にありがたかった。

大野の WS (12.5km 地点) を越え
神社のある交差点を左に曲がると、折り返し地点から
戻ってきている人達とすれ違うコースになりました。
折り返し地点から戻って来ている選手達は
反射板のついたたすきをしています。
この先で貰えるんだろうな。

コースもあまり把握していなかったので
「いったい いつになったら折り返すんだろう」
そう考えながら走り続けていました。
この時進行方向は西向き
陽も少し傾いてきて太陽が正面に見えます。
ちょっと眩しいので やや下を向いて走っていました。
そして西日が直接正面から当たるので
ものすごく暑く感じる。
意識も朦朧としてきて、最初は決して歩く事はなかったのですが
橋を渡る時のちょっとした登りとかが
きつくて そういう場所では歩いてしまいました。
でも下りと平坦な道では必ず走って前を目指します。
「太陽よ。早く沈んでくれ!」

そして金井の AS 到着。
ここではアナウンスがあって自分の名前が呼ばれました。
反射板のついたたすきを受け取りそれを付けて走ります。

今度は今まで来た道を逆向きに走ります。
太陽も後ろ側になったので眩しさがなくなりました。

そして暫く走り「中間点」と書いた看板を通過しました。
ここまで 21km ちょっと・・・ そして残りも 21km ちょっと。
・・・まだ半分もあるのか?!
でも逆に言うと半分までは来た。 残り時間を見ると6時半を回っている。
残り3時間弱・・・。宮古島の時はハーフで残り2時間45分くらいだったので
あの時に比べるとまだ余裕がある。
しかし、こういう状況になるとどうしても宮古島の時と比べてしまうなぁ。
しかも 状況を鮮明に覚えている。
それだけ強烈な体験をしたという事でしょうね。

しばらく進むと自分がスタート地点方向からやってきた
神社のある交差点が見えてきました。
この時点では陽もすっかり沈み暗くなってきています。
証明も少ないので GPS で自分のペースを確認するにも一苦労。

ただここの交差点でスタート地点方向に戻るのではなく
一度この交差点を過ぎ、二つ目の折り返し地点を通って
戻らなくてはいけません。
・・・ このまま帰れれば近いのにぃ。

スタート地点方向に向かう (即ちゴール方向に向かう) 交差点を
後目に道をまっすぐ進みます。
今度の折り返し地点は何キロ先だろう?
そして瓜生屋の WS (23.3km 地点) を通過。
陽も沈み 暑さも大分ましにはなってきたけど
でも走っているとまだまだ暑い。
ここの WS でも水分補給をして 頭から水をかけてもらいました。
ボランティアスタッフの方の中から
「2km 先 折り返し地点」 という声が聞こえてきました。
2km かぁ。まだちょっと先だな。

そう考えて脚を前に進みます。
既に脚を動かすのにかなりの努力が必要になってきました。
ラップタイムを見ても AS や WS が途中にあったりすると 10分を越えてきて
何もないところでも 8分近くになってきています。
やっぱりペース大分落ちてきたな。

そして2回目の折り返し地点到着。
ここにも AS があったので補給し、水で体を冷やし先に進みます。
よし、ここからはゴールが自分の後ろ側ではなく前側にある。
走ればそれだけ位置的にもゴールが近づいてくる・・・。

折り返し地点を過ぎて再び 2km 離れた
瓜生屋の WS (27.9km 地点) に着きました。
この時点で既に私が通った反対車線側(折り返し地点手前側) の
WS では制限時間の関門が閉まっていて
選手達がバスに収容されていました。

あぁ 間に合わなかったんだなぁ。

あそこまで来るのが どれだけ辛くて大変か
走った自分がよく分かっている。
それを考えると自分の事ではなくても
本当に残念で悔しい気持ちになりました。

・・・ しかし どんなレースでも
制限時間を過ぎれば 冷たく選手たちを閉じてしまう。
その上で最後まで走りきった人達だけが
完走者と呼ばれる。
だから完走した事に価値があるんだろうな。

制限時間の関門は自分の 4km 後にまで迫っています。
もともと 最後のランは5時間に設定されているから
それができない自分には その距離はこれから先
どんどん短く なってくる。

くっそぉ! リタイアしてたまるかぁ!

とにかく自分にできるのは
ゴールを目指して走る事だけ・・・
とはいえ、脚もかなり悲鳴を上げている。

神社前の交差点を今度は来た方向に戻り
再び大野の WS (29.7km 地点) に到着。
ここではいつも通り水分を取って
頭に水をかけたのだけど、
それに加えて初めて脚に置いてあったエアーサロンパスを
吹きかけました。
私が片方の脚にふきかけている間
ボランティアスタッフの方ももう一本持って
私のもう片方の脚に吹きかけて頂きました。

そして再び走って 次は畑野の AS。
ここは往路は丁度 10km 地点、そして復路は残り丁度 10km。
残り時間は1時間35分・・・。
宮古島の時は残り1時間半だった。
あの時の状況と大して違わなくなってきているなぁ。
・・・ しかしまだマイナスではない。

ここで 夏の暑い中 10km を越えるジョギングを
繰り返していた事を思い出します。
自分は何の為に 10km のジョギングを繰り返してきたんだ?
最初の 10km を走る為か?
否!・・・ラスト 10km を走る為だろう!

そう考えると 今まで自分がいろいろなレースで走ってきた事・・・。
いつも夏はジョギングをさぼってしまうけど
この夏は暑い中 走り込んだ事・・・。
いろいろな事が頭を駆け巡ります。
ぐるぐる、ぐるぐると・・・。

そして宮川 WS (34.2km 地点) を通過。
そこを過ぎると田んぼの間の道になります。
往路では緑いっぱいの田んぼを見る事ができましたが、
今はもう真っ暗・・・その代わり絵の描かれた行灯に
明かりが灯され幻想的な風景になっていました。佐渡トライアスロン初挑戦
溜まった疲れも ほんのちょっとだけ癒されます。

そして金丸の AS (37.1km 地点) も通過。
この先には橋があり その手前がちょっとした
登りになっています。
とても坂とは言えない様な緩やかな登りなのだけど
今の自分にとってはかなり堪える。
ついつい歩いてしまいます。だけど 歩けるのは登りだけだと
自分に言い聞かせ、平坦な道では走る事を続けました。

そして 八幡 WS (38.5km) を通過。
ここまでは無事に来たら 後は制限時間内にゴールするだけ・・・
もう絶対にここからゴールまで走る事をやめない。

そして最後の直線に入ります。
ゴール近くになってくると往路でも通った商店街の中を通ります。
もう夜9時も過ぎて遅いのに 商店街の中ではたくさんの人が応援してくれました。

多くの人が「がんばれ!」「お帰りなさい!」「もう大丈夫!」と声をかけてくれる。
ハイタッチをすべく手を差し出してくる・・・。
今回 自分はこの佐渡の地に一人でやってきた。
でも 今、自分は一人じゃないな。・・・ うん 一人じゃない。

そう考えると何故か目から涙が溢れてきました。
はは・・・ 泣きながら走ってちゃおかしいじゃないか。
汗をふき取るふりをして、涙をぬぐいます。

最後 交差点を曲がり後はゴールのある会場に向かいます。
会場の中でもたくさんの人達から声援を送られました。
駄目だ! もう完全に涙腺が緩みきっている。

涙が出るのをこらえつつ、
応援してくれている人達に手をふって応えます。
手を差し伸べてくれる人達とはハイタッチを交わしながら
ゴールに向かいます。

そして ついにゴール。
辛い道のりでしたが、何とか完走する事ができました。

Run 結果   5:44:11 (465位)
通過者 551人
棄権 137人

総合結果 15:17:52 (528位)
完走者  551人
棄権 196人
完走率 73.8%

朝6時スタートしてゴールしたのが夜9時過ぎ・・・
本当によく走った。

例年 佐渡トライアスロンA タイプの完走率は
85% 程ですが、今年は暑さもありかなり厳しいレースに
なった様です。

走る前までは憧れの対象として見ていた
佐渡トライアスロンですが、それを自分が完走できたという事は本当に
感無量でした。

レースの後はメダルと Finisher’s Tシャツとタオルを貰い
後はバイクやいろいろな荷物を撤収します。
帰り支度をしている間に競技終了時間も迫り
会場でカウントダウンが始まります。
私もトランジションエリアから一緒に数えていました。

3, 2, 1, 0 ・・・ 競技終了。

00103

会場では(何故か FINAL FANTASY の曲が流れて)
何発もの花火が上がりました。

あぁ、もう終わったんだな。
そして自分はやり切った。
なんか 自分で自分を褒めてあげたい気分になりました。

もう明日には京都に帰り
その次の日からは普通の日常が始まる。
でも そこから見える景色は多分今まで通りではないんだろうな。
今日のこの出来事は多分これからも自分の心の支えになるだろう。

こうして今年の私のトライアスロンシーズンは終わりました。




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